亀山氏が社長就任前後も、フジテレビ復活の兆しは見えない。かつてのトレンディドラマの女優などを復帰させるなど「栄光よもう一度」とあまりテコ入れを図っている。もちろん、社長ではあるが、この陣頭指揮を執っているのは亀山氏だろう。ところが、そのテコ入れの効果はあまり出ていない。TBSが「半沢直樹」で視聴率30%になろうかという今、亀山氏の焦りは増すばかりだろう。

今春、「いいとも」は継続された。しかし、現状を見ると、打ち切りのXデーは近いと見た方が良いだろう。

とても残念だ。前回のエントリーでも書いたが、タモリさんの価値というのは唯一無二のものだ。決して派手なものではないが、そこに良さがある。後番組として噂される中居正広さんではダメなのだ。ジャニーズ配慮だったり、他局との視聴率争いを考えての番組作りだったら、瞬間的には視聴率が取れるかもしれない。しかし、いろいろな側面から見て、かなり高い確率で失敗する。

改善すべきものは改善するが、残すべきものは残す。今やるべきことは「トレンディドラマの焼き直し」でも「偉大なるマンネリである『いいとも』の打ち切り」でもない。「半沢直樹」「NHK」「WOWOW」「ニコニコ動画」など、なぜ人気があるのかを分析し、適切な方向を見つける社長も含めた制作サイドの意識改革なのだろう。

後から取り戻そうと思っても取り戻せないものもある。そのことの重大性を理解するべきだろう。