「笑っていいとも」の打ち切りの話が、まことしやかにささやかれている。「いいとも」と言えば、最初から最後までタモリさんが１時間で続けることが、数十年来のならわしだった。打ち切りの噂は、番組の途中でタモリさんが出ないシーンが増えたことによる憶測だ。

フジテレビは今春、役員人事が大幅に変わった。社長に「踊る大走査線」の亀山千広氏が就任した。亀山氏のライバルで、一昨年に亀山氏ともに役員に抜擢されたライバル大多亮氏は出世レースに少し出遅れた形だ。

実は、人事は役員だけに留まらない。視聴率低迷が続くフジテレビは今春、番組内容を刷新するにあたり、プロデューサー人事を大幅に変えている。ダウンタウンの番組を打ち切るにあたり、ダウンタウンと近い関係者を異動させているのだ。

吉本の影響力はすごいところだが、この判断を亀山氏が主導で行ったようだ。亀山氏や大多氏はフジテレビがダントツの力を持っていた時代のスターだ。立場が上がったことで、フジテレビの置かれている現状にメスを入れたくなるのは当然だろう。

実は、社内にはダウンタウンの番組にメスを入れるだけでも不十分だという声もあった。フジテレビが本当に変わらなければならない本丸は「笑っていいとも」だったというのだ。ただ、そこにはメスが入らなかった。それに対して社内外の賛否両論がいまだにくすぶっているのだ。